メッセージリレー#2 今回のプロジェクトのQ&A

IMG 1376香織ks 2

こんにちは!NPOくまもと文化財プロジェクトに参加している大塚香織です。2014年、工房開設20周年を記念して小学生から80代のメンバー全員で、能の扇絵を古い画帳からそれぞれ選んで制作しました。能で使われる扇は、演目や役柄で数百種類の図柄があり、私は母が好きな野菊が描かれた鬘扇を選択。削用筆で描く極細の金泥の線に苦労しましたが、描き上がった作品には魂が込められたような達成感がありました。

DSC 0491 2s

私は「こども日本画研究室」にて、年中さんから小学生を対象に本格的な日本画の材料を使わせて、子どもたちと一緒に遊びながら楽しく日本画を描いています。波奈之丸の天井画をお手本に、線描の練習や胡粉での盛上げ、金箔を竹刃で切っての截金など、遊びの要素も多い日本画のプロセスは子どもたちにとっても新鮮な時間になっているようです。

 

今回の波奈之丸・天井画の復元に関して、皆さんに支援のお願いをするに当たり、よくある質問の答えをまとめてみました!

Q.指定文化財の復元なのに国や県、市等の行政からの予算計上はないのですか?

A.今回のプロジェクトは、文化財そのものに手を入れる修復とは違って、新たに模写作品を制作する活動なので、行政による企画がなければ予算の見込みはありません。

Q.本物ではなく、模写の公開ってどのような意味があるのですか?

A. 公開の出来ない文化財に代わって展示公開の役割を果たすことができます。印刷物による複写と違い、実物と同じ素材、手法で描いていきますので、岩絵具の輝きや絵肌の柔らかな質感まで感じられる作品になります。模写はその描かれた当時の文化を伝えるべく役割を担った本物の分身、と考えるのが分かりやすいと思います。

《こども日本画研究室》大塚香織

今こそ、天井画の完全復元に挑む ー熊本城復興に添える花ー

↑こちらも宜しくお願いします!

https://readyfor.jp/projects/kumamoto-cpp


印刷